時事問題

今年は「ヒット商品」も「流行語」も小粒。

11月28日に電通から12月3日付日経MJで、それぞれ「ヒット商品」が発表され、同じく12月3日の午後に「新語・流行語大賞」も発表が行われました。

Youcan

正直な感想を申し上げますと“小粒”というか“勢い”があまり感じられませんねー
とくに残念なのが、広告・CM用語からのトップテン入りがないことです。いや60もの候補語にも残っていません。寂しいことです。

みなさんも「今年の新人は小粒だねー」と言われないように頑張ってください。(余計な世話かw)

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ブランドの失墜と復活

「katolerのマーケティング言論」というブログで『吉兆の蹉跌 ~ブランドと「のれん」のはざまで~』という大変興味深いエントリーを読みました。吉兆の歴史から語り始めて、ブランドと「のれん」の考察、ちょうど今から10年前の山一證券の経営破綻、そして「白い恋人」のブランド再生の可能性まで読み応えのある内容です。

ちょっと気になったのがタイトルにもある、ブランドと「のれん」の考察の部分で(図参照)Noren

これは広告マーケティング的に言えば、まさに「ブランド」:「のれん」=「サブブランド≒製品ブランド」:「メガブランド≒企業ブランド」のことですね。

ですから広告会社の面接等において「気になるブランド」は? と訊ねられたとき、どちらの意味において(狭義か広義か)応えるにしても(それは任意でよいと思います)「製品(あるいは)サービスのブランドとしての『アクオス』が好きです」とか「企業(店舗)ブランドとしての『ユニクロ』に興味があります」といった風に応えるべきです。例えばの話ですが。

それを無自覚に「ナイキです」みたいな答え方をして「どういうくくりでブランドって言ってるの?」と聞かれて慌ててしまうことのないよう気をつけてください。Shiroi

また「白い恋人」の例が取り上げられていましたが、たしかに先日(11/22)付けで朝日・毎日・読売・日経に掲載された新聞広告のコピーを読んでみると、逆に「ピンチはチャンス」というか、ある意味立派な、企業・製品ブランド再生の宣言となっています。

もちろん「ブランドは、コンテンツとコミュニケーションの掛け算」ですから、実態がともなっていなければダメですけれど。

「社会は人が集まってできています。社会の問題は人の問題であり、人の問題はコミュニケーションの問題が解決すれば、そのほとんどは解決するものと信じています。」という、自己演出プロデューサー「ビーンスター(教育&マーケティングの会社)」代表、鶴野充茂さんの言葉どおり、広告コミュニケーションの良い事例だと感じました。

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いつまでも景気がいいと思うなよ(パクリ)

わたくしは私事で参加できませんでしたが、11/18の「マスコミ就職フォーラム2009」は盛況のうちに終了したようで何よりです。参加されたみなさんの理解とモチベーションも上がったのではないでしょうか。

広告労協Fさんが、広告業界就職フォーラム自治会掲示版に気になるコメントを書いていますね。(『Re: 11/18「マスコミ就職フォーラム2009」について / 広告労協F』No.1823 2007/11/20)から

毎年、多くの就職活動生の方と御話する機会がありますが、"2009年度就職活動生の皆さんは総じて大人しい"というのが現在の所感です。
(中略)
要は「現状では例年の就職活動生と比べて、就職に対する"本気度"を感じる人が少なく、採用側も面接等でもの足りなさを感じる事が想定されるので、少しあせった方が良い!!」という事です。

この活動は2003年から始めていますが、ここまでFさんが書かれるのは極めて珍しいことです。特に今年から来年にかけては企業の採用意欲も高く、その結果内定率も高いのは事実のようです。

ただ、内定率が高いことと「一人ひとりが希望の会社に入れる」こととは全く違います。また、景気がいい時に優秀な学生が多い、ということもありません。特に(フォーラムでも言及があったかも知れませんが)マスコミ業界、とくに広告業界の採用状況が景気がいいからといって、メーカーや金融のように大幅に採用を増やすということは過去の例からいってもありません。

つまり、自ら積極的に活動しないと希望する業界・会社・仕事には就けませんよ。ということですね。しつこいようですが。その意味で、過去の労協生を見てきた経験からいっても極めて厳しい就活環境(「就職氷河期」とまで言われていました)だった04-05生に優秀な人が多かったのは、決して偶然ではないと思います。

実際、会社に入ってみれば分かりますが比較され、競争するのは同じ年に入社した同期とだけではないのです。先輩や後輩とも含めてそのパフォーマンスを厳しく評価されるのが、現代の企業社会であることをお忘れなきよう。最後にもう一度Fさんの言葉を引いて締めくくりたいと思います。

→このままでは「全開の実力で就職活動に臨む一部の人に内定が集中し、多くの半開の実力の人は良好な結果が出ない」という事態が想定されます。

就職活動は自分次第です。積極性を持って頑張りましょう。

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世界初のブランドは何でしょう?

世界最古の広告は何か。という問いに対する正解は──、
説が色々あるが、おそらくエジプトのテーペの遺跡から発掘された広告が世界最古と考えられる。 と言われています。

しかし、ここでの問題は「いわゆるお酒の銘柄や、老舗の暖簾のようなものを除き、近代マス・マーケティングとブランド・コミュニケーションを結びつけたもの、という意味において」です。もちろんブランド 【brand】とは(辞書を引けば明らかなように)そもそも〔原義は「焼き印」の意〕です。牧場主が小牛の首の後ろに押し付けるんですね。

さて、いきなり正解を申し上げます(笑)
それは──、アーカー教授の説によればP&Gの『アイボリー石鹸』です。
 

「オフィス・デポ」のネットショップに分かりやすい解説が載っています。

『アイボリー』は1879年に石鹸を発売し、その誕生から125年以上の長きに渡り世界で愛されてきた、P&G(プロクター&ギャンブル)のブランドです。この石鹸は、J.N.ギャンブル氏らが開発し、H.プロクター氏が『アイボリー』と名付けました。

当時のアメリカでは、量り売りで売られていたので大理石の粉を混ぜたような粗悪品の石鹸が安く出回り、商品の質の良さで販売することが困難だったのです。そこで、プロクターさんが(1)名前をつけて(2)広告でイメージを広めた、のですね。それまで、石鹸に商品名は付いていなかったのです。(参考:週刊しゃかぽん 31号

過去の模擬面接で「ESにブランディングの仕事がしたいです、なーんて書いてるけど、じゃあブランドについて中学生にも分かるように説明してみて」と聞いて、いきなりしどろもどろになった学生さんは一人や二人ではありません。上記の週刊百科の対象年齢は「小学校高学年」ですよと(笑)

また、食品の偽装事件が相次ぐ中、メーカーや行政に対する厳しいコメントをするのも間違った態度ではないのですが、11月18日に開催される「マスコミ就職フォーラム」に関連していえば、批評するのはジャーナリストの仕事です。広告業界を目指すものであるなら「どうして偽装事件が多発し、後を絶たないのか」という問いに対して、単に倫理的な正義感を振りかざすのではなく、経済合理性のなかで広告やブランドがどういう機能を果たしているのか? または、PR的な視点からリスクマネージメントと広報について考察してみることも大事だと思います。

「ブランドイメージとは、コンテンツとコミュニケーションの掛け算である。」という至言を述べた、双日総研 吉崎達彦氏の『溜池通信』も必読でしょう。ちなみに、ブランドの語源に由来した有名なプロレス技がありますね。⇒コレですw

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ダイアログ・イン・ザ・ダークとは?

「Dialog in the Dark Japan」公式webサイトから

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、聴覚や触覚など視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式の展覧会です。1989年ドイツのアンドレアス・ハイネッケ博士のアイディアで生まれ、その後、ヨーロッパ中心に70都市で開催、すでに 200万人が体験しています。

通称その頭文字をとって「DID」と言いますが、このイベントは素晴らしいですよ。今年で3年目。わたくしは最初の2005年に行きましたが、今年もチャンスがあったらもう1回行きたいくらいです。

イベントに興味がある人は、ぜったい行った方がいいと思いますよー

チケット発売の状況は、

第1弾 09月13日~10月 9日分  満員御礼
第2弾 10月11日~11月20日分  好評発売中
第3弾 11月22日~12月19日分  10月初旬  発売開始予定

となっています。きっと、体験する・させることの魅力・威力を実感するはずです。

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4/25(水)久しぶりに更新してみます。

じつは昨夜「NHKオンライン」を見ていて驚いたんですが……、
凄いですねえ、このPR作業は。
↓これです。
スカイライン 発売から50年(NHKニュース)

日本を代表するスポーツタイプの車として一世をふうびした日産自動車の「スカイライン」が、発売から50年を迎え、歴代の車を展示するなどの催しが24日、東京都内で開かれました。

いやー、これを手がけたPR会社は凄い。感心しました。
久しぶりなんで、今日はこの辺で(笑)ではまた。

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稽古は大根役者と思え。幕が上がれば千両役者と思え

先日(3/13)高知空港で胴体着陸した全日空機のパイロットの評価が高いようです。技量のみならず、状況に応じて乗務員だけでなく乗客に対しても的確なコミュニケーションをはかったことも報じられています。

この事故に関連して、3/14付けの読売新聞のコラム「編集手帳」がたいへん印象深かったのでご紹介します。

舞台人の心構えに、「稽古(けいこ)は大根役者と思え。幕が上がれば千両役者と思え」という。まだ下手だ、まだ足りないとひたむきに稽古し、いざ本番となれば一転、揺るがぬ自信を胸に舞台を勤めよ、と

この言葉は、そのままプレゼンテーションの心構えだと感じました。事前の準備は怠りなく、細心の注意をはらって、本番では大胆に自信をもってアピールする。逆にダメなプレゼンというのは「この辺でいいだろう。なんとかなるさ」と本番に臨み、厳しい局面で「迫力も粘りもない」プレゼンとなって奈落の底に落ちる、と(笑)

笑いごとではないんですよ。プレゼンテーションというのは、課題となっている商品やサービスの「いいところ」を見つけて(マーケティング:what to say)、それを「どう表現するか」(クリエーティブ:how to say)を一気通貫で説明する芝居のようなものです。(ご参照>広告業界就職ノススメ。: 「添削」と、「ダメ出し」。上記のことは面接においても全く同様なんですね。

広告労協の模擬面接会で、根拠のない自信をもって臨み、文字通り臨死体験を味わった労協生は少なくありません。ちょうど今、第一次の面接ラッシュが始まろうとしています。ぜひ「万全の稽古(訓練)を積んで、本番の息詰まる緊張のなかで冷静にして沈着、千両に値する」自己のプレゼンテーションを行ってください。

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走る「実験室」⇒「広告塔」⇒「地球号」

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 いやあ、かっこいいですねえ。
 ホンダの2007年F1マシン「RA107」のカラーリングです。
 今年からF1でも「タバコ」の広告が全面的に禁止されるようになります。
 かつてレーシングマシンに広告が載っていない時代には、それぞれのナショナルカラーを纏っていたのが普通でした。イギリスならグリーン、イタリアは赤、日本は白に赤のストライプというふうに。その頃からF1GPに参戦していたホンダも当然、白に赤のストライプだったのです。
 モータースポーツで培われた技術が市販車に活かされる、という意味で「レースは走る実験室だ」と言ったのは、創業者の本田宗一郎です。その後、【F1 07】ホンダ、ロゴなし“地球カラーリング”発表に書いてあるように、

F1マシンに、スポンサーロゴというコマーシャリズムを持ち込んだのが1968年のロータスだった。以後、自動車関連以外の企業を含め、様々な企業ロゴやカラーがマシンを彩ってきた

以降は「走る広告塔」と揶揄もされてきました。同時にそれがビッグビジネスとなり、オリンピックやワールドカップ・サッカーと並ぶ世界3大スポーツとなったことも事実ですが。

 そして今年。ホンダは、スポンサーロゴに彩られたこれまでのF1マシンとは違う、環境をテーマとした斬新な発表をしたのです。こういうことは「最初にやったもん勝ち」です。しかも、

スポンサーフィーやライセンスフィーといった協賛金の一部を、環境保護団体などへ寄付するというプログラムも用意される。 さらに、ウェブサイト(www.myearthdream.com)上で、一般の人がマシンのピクセルを購入することで参加できるチャリティーも展開される。

 いやあ、かっこよすぎます。ちょっと調べてみたところ、この仕掛けを担当したのはどうやらロンドンの19 Entertainmentという会社だと分かりました。正直言ってちょっと悔しい気がします。「ビッグ・アイデア」は先に実行することがいかに重要か、という見事な事例だと感じました。

 あとは、このマシンが無事に走ることを祈るのみです。加熱して炎上したり、クラッシュしたりしたら……。あわわわわ(笑) しかし実際、そいうったリスクも考慮しなければならないのがスポンサーシップ・プログラムの難しさでもあるのです。

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「グーグル革命の衝撃」再放送は、1月23日(火)深夜【水曜午前】0時~

2007年01月21日(日)初回放送のNHKスペシャル「グーグル革命の衝撃 ~あなたの人生を“検索”が変える」の再放送は、NHK(総合)で1月23日(火)深夜【水曜午前】0時~0時49分です。Google 見逃した方は、どうぞ。

関連して、このエントリーも必読だと思いますよ。
グーグルは今のままでは日本人の人生を変えることはできない(Ggigazineから)

◆AdSenseだけで生活できるのか?
◆上位15位以内どころか、もっと上位でないと存在しないも同じ
◆コンテンツマッチはさらに前へ
◆日本ではヤフーの方が強い
◆なぜGoogleは今まであらゆるメディアの長期取材を受け付けなかったのに、NHKの取材は受けたのか?

この最後のコメントが大変興味深いところです。

要するに、NHKの特集番組風に解釈するのであれば、グーグル自身が「今のままではグーグルの検索によって日本人の人生を変えることはできない」と認識しているのではないか? ということが推測できるわけですね。

するどい!

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ホワイトカラーエグゼンプション!

ブログ 『広告業界就職ノススメ。』 にあって、書籍『広告業界就職ノススメ。』 に載っていないシリーズが、労働法、組合について です。元大手広告会社の労働組合書記長だった筆者の鋭い切り口が感じられるコラムの数々です。

ふと、当ブログも読み返してみたら、その関連のエントリーがない。というか、そもそもカテゴリーがないじゃん! ということで新設いたしました~

残業代ゼロ制:安倍首相が国会提出断念を明らかに-今日の話題:MSN毎日インタラクティブ から

 安倍晋三首相は16日、残業の概念をなくす「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度を導入する労働基準法改正案について「働く人たち、国民の理解が不可欠だ。今の段階では理解を得られていない」と述べ、25日召集の通常国会への提出を断念することを明らかにした。
■解説
 この制度は残業の概念をなくし、自由な働き方を認める一方で、どれだけ働いても残業代は一切支払われない。日本経団連など財界の要望を背景に厚労省は(1)時間を自己管理でき、ワークライフバランス(仕事と家庭生活の両立)に寄与する(2)ホワイトカラーの生産性の向上につながり国際競争力を高める--などと導入の必要性を説明してきた。
 しかし、制度の対象となる30~40代の労働者は3人に1人が月80時間以上残業し、過労死の危険性が指摘される。実際、過労死、過労自殺の労災申請は毎年増え続けている。また残業代を支払わない不払い残業も依然として多い。そうした状況を放置したまま、「自由な働き方」と説明しても説得力はない。労働者の働き方を一番よく知る労働基準監督官でさえ6割が制度に反対していた。

そもそも“exemption”は、語源がexample(取り出して例示する)と同じで「取り出して除外する」の意。誰しも「除外」はされたくはないですからね。やっぱり、ネーミングは重要であると(笑)
そして「残業代ゼロ制」と名付けられて、それが浸透したことが政府・与党の失敗だったと思いますが、正確には「国民の理解を得られなかった」のではなく、選挙前に「公明党の理解を得られなかった」のが痛かったですねと(毒)

(ちゃちゃはこれくらいにして)
広告人に裁量はあるのか? という話です。広告業界は“比較的”クリエーティブな雰囲気があり、個人の裁量も多いし、労働時間も長いし、(さらに)能力の個人差も大きいから「ええい。残業代なんか無くしてしまえ~」と広告業界の経営陣は考えがちなのですが、ちょっと待ってください!

クライアントの課題をコミュニケーションで解決するのが広告人の使命ですが、解決方法を選択・決定するのはクライアントだけなのです。実例を挙げましょう。タグボートを創った岡さんは、クライアントでのオリエンテーションから会社に戻るタクシーの中でプレゼンのコンセプトが浮かぶような才能を持っています。しかし、、これをコンテに仕上げ、タレントと交渉し、メディアプランを考え、SPの展開をまとめ、その案の効果を検証するため調査をしていくには、他のたくさんの人の手と時間がかかるのです。そして会心のプレゼンをしても宣伝部長が分かってくれない、分かってくれても彼がその上の経営者を説得できない。はい、またやり直し~

ここのどこに「裁量性」があるというのでしょう。それを確保するには「いつでも仕事を断れる状態に自分の立場を持っていかなければ」なりません。これが岡さんが電通を辞めた理由の一つですね。

この業界では「優秀な人に、仕事が集中する」のです。“急ぎの仕事は忙しい人に頼め”という格言もあります。能力が高くない一部の従業員のダラダラ残業を管理できないのは経営側の問題であり、責任です。話の順序が逆なんです。そして、働いた分だけきっちり経営者に払ってもらえる仕組みを確保するのが従業員を代表する組合の使命なのです。

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